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[雑記]吹奏楽アニメを見て思ったことなど。

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アニメ内容には特に触れない記事なので注意。

「内容に踏み込みすぎる記事」は「ネタバレ注意」とでも書いておけばいいのだろうが、「そのアニメなどに触発されてひたすら自分語りをする記事」にはどのような注意喚起タグをつければよろしかろうか。



響け!ユーフォニアム


前情報をほとんど仕入れてなかったのでそんなに期待はしてなかったんだけど、見てみるとなかなか面白かったのでなんとなく見続けそうな感じ。

ほのぼのふわふわ系で行くのかとおもったけど、案外がっつり問題に切り込んでいく感じになるのかな。


…しかし、モバマスアニメもそうだったけど、「創作あるある」というか「表現者あるある」「ステージあるある」を(喜びも、苦悩も)ふんだんに盛り込んできたけど、今後はしばらくそういうのが流行っていくのだろうか。

まあ、ニコニコやらPixivやら同人イベントやら、オタク界隈も「ただ消費するだけ」の層ばかりではなく、なんらかの表現活動をしている人も多くなっているだろうし、そういう物語がウケる下地がここ数年は本当に充実しているのかもね(底の浅い論評)。

まあその辺に共感して見る層はそのように見ればいいし、特に共感できなくてもさふぁいあちゃんかわいい。


さて、「響け!ユーフォニアム」、2〜3話はメインキャラのパート割りとその後の話だったんだけど、あんまり上手くなくやる気もない合唱部に所属してきた私も

「こんなことあったなー」

「合唱と吹奏楽じゃやっぱり全然違う所も多いな」

「さふぁいあちゃんかわいい」

みたいに色々な感想を持ちまして、面白く見ています。


今日はその辺を思い出しながら書く記事。



声という楽器1


合唱と器楽の一番違うところは…

「歌は、楽器を選んだり買い替えたりすることができない」

ってところですよね、当たり前だけど。

また、

「全員が同じ仕組みの楽器の、音域や音色がちょっと違うだけのものを使う」

ってところも非常に独特かも。


合唱でどのパートをやるか、どのパートができるかってのは、かなりの部分が当人の身体的特徴に依るので、楽器とは全然違いますよね。

もちろん楽器でも身体的特徴と相性が良いかどうかってのは大切ではあるんだけど、器楽なら小柄な女の子がコントラバス弾いたりもできるんですが、声楽で女性がベースやったりするのは非常に難しいというか無理なことがほとんど。


だからまあ、パート割りにあんまり自由が無いというか、運命に任せるしか無い感じがありますよね、歌は。

特にまあ部活合唱なんかだと、適当にあーっと声出して、女の高い方から上半分がソプラノで残りアルトな!男子も同様にテノールとベース分けろな!みたいな雑ーな決め方しちゃったままそのまま活動続けて卒業を迎える、とかありがちかも。


アニメでは「前やってたから」「希望者少ないから」という感じで主人公が流されるままにユーフォニアムに配属されてましたが、合唱の場合はもっと流されっぱなしの人が多いんじゃないかなーと思ったり。



声という楽器2


あと、合唱部というのはいわば「全員がボーカルというパートに所属している」状態なわけで、その辺も吹奏楽部とは全然違うよなー、と。

全員が(細部は違うけれど)同じ技法で演奏するわけで、吹奏楽とは「パート」が示す意味が根本的に違うので、パートごとのまとまりとか帰属意識とか、専門家意識とか、そういったものは吹奏楽部と合唱部で根本的に違うのかなー、と。


合唱の場合は、よっぽどの強豪で分業型練習してるところでもない限り、そんなにパートごとの意識差ってないですからね。

突き詰めるとソプラノもアルトもテノールもベースも全員「ボーカルパート」なので、だいたいみんな同じような苦労をしてるし、同じような快感を持ってる。

しかし「微妙に」役割が違うので、その微妙な違いに帰属意識やらを持っていく感じ。

「ヴィオラジョーク」ならぬ「セカンドテノールジョーク」で打ち解けるのが、男声合唱愛好者の嗜みである。


また、どのパートも音域に問題さえなければ同じ「歌」なので、音域が微妙な位置にいたり、適応力が高いポリバレントな人は頻繁にパート移動させられるのも合唱団の定番ですね。

時期ごとにパートを行ったり来たりするくらいは序の口で、中には同じステージ内でも曲ごとにパートが変わってたり、さらには一曲の中でも「ここまでテナー入って!で、2ページちょっとベースを歌ったら、この小節でテナーに戻ってきて!」みたいな扱いされる人もけっこういたりする。


さらには同じ「ボーカリスト」なんで、ソプラノの人だろうとベースの発声指導や歌唱指導ができて当然、逆もまた然り、みたいな風潮けっこうある。

実際には細部が違い過ぎて、別パートの人の指導するとか大変難しいんだけどさあ。

なんか別パートの人からよくわからん指導が入っても、まああの人は歌が上手いし…で済ませちゃったり、それで後々大変なことになっちゃったりとか、合唱部特有のあるあるかな。

あとは、「テノールのパートリーダー休みだから、あんたソプラノだけどテノールの練習見て来て!」「え!!?」みたいな流れとか。


パートが違うと楽器の構造自体が大幅に異なることもある吹奏楽部の場合、こういうパートに関してなんとも言えない距離感と帰属意識の合唱部とはけっこう感覚が違うんだな−、と。

まがいなりにもジェネラリスト集団の合唱部と、まがいなりにもスペシャリスト集団の吹奏楽部。


元合唱部的には、その辺の演奏形態による「違うところ」と、それでも音楽愛好家として「同じところ」に、今後も目が行きそう。



続き


などと色々書いていたところ、「合唱のパート割における注意点」に色々と思い当たったので、次回はそれを書きたいと思う。


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